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2016-11-04

自動運転で運転の常識が変わる!所有から使用へ移り変わっていく自動車事情

先週の記事で、ダイムラー社のCEO、ディーター・ツェッチェ氏が、「次世代の自動車関連ビジネスは、4大トレンドの流れに乗ったところが勝つだろう」と語ったことをお伝えしました。
自動車ビジネスの成否の鍵を握る次の4大トレンドはこれだ!ダイムラーのCEOが語る経営戦略”CASE”
この”CASE”でも触れていられた、電気自動車、自動運転の技術が進んでいけば、スマホで呼び出すと、自動運転で玄関まで迎えに来てくれて、車から降りると自動で駐車場に帰っていく自動車...なんてのも現れるかもしれません。今までの自動車では考えられないことですね。しかし、そんな自動車の出現ももう現実的なものとなりつつあります。今回は、そんな電気自動車、自動運転の最新技術をご紹介いたします。

メルセデス・ベンツ「S550e」のワイヤレス充電

ワイヤレス充電(下の動画で0:40ごろから始まります)

いままでは、人間が自動車にホースやプラグを繋いで燃料補給や充電をしてきました。しかし、もし仮にプラグに繋がなくても充電ができる電気自動車があれば、便利だと思いませんか?
そんな機能を備えた車が、メルセデス・ベンツのプラグインハイブリッドS550eの2017年モデルです。

このS550eの2017年モデルには、コードではなく、ワイヤレスで充電できる仕組みが搭載される予定とのことです。実現すれば、一般車両にはじめてワイヤレス電気自動車充電システムを搭載した自動車ということになります。メルセデスベンツS550eに搭載される予定のワイヤレス充電の仕組みは、アメリカの通信技術の会社クアルコムが開発したワイヤレス充電の技術Haloを活用したものとなっています。

クアルコムによるワイヤレス充電のデモ

走りながら充電も可能!?

このワイヤレス充電技術を販売している企業の担当役員によると、現在の技術でも125kwの電力を出すことは可能で、大型バスのような大きな車でも早く充電できる電力を供給できるとのことです。さらに、道路に敷き詰めることもできるので、究極的には走りながら充電させることもできないことはない。と述べています。

こうなると、いちいち充電のために電気ステーションに行く必要もなくなり、電気自動車には蓄電のための大きなバッテリーをつむ必要がなくなり、将来の電気自動車は車体が軽くなるだろうとコメントしています。電気自動車の普及のネックとなっているのが航続距離と電気ステーションの少なさですが、このワイヤレス充電が普及し、走りながら充電できるということになれば、電気自動車の普及もすすみそうですね。

出典:http://www.motortrend.com/news/2017-mercedes-benz-s550e-will-offer-wireless-charging/

テスラ・モーターズの完全自動運転

テスラ・モーターズの完全自動運転
テスラ・モーターズの完全自動運転

先日の記事でも紹介した、テスラ・モーターズの完全自動運転。
テスラモーターズのクルマの全モデルが「完全自動運転(レベル5)」を実現する見通し
いままでの自動運転は、まだ人間の運転の補助のように考えられていました。

上の動画はテスラ・モーターズの完全自動運転

しかし、テスラ・モーターズの完全自動運転は、まったく人の手を介さずに走行することができます。こちらは、自動車の動きを制御するハードウェアの「ハードウェア2」によって自動車が制御されています。ハードウェア2」には、360度カメラ、12の超音波センサー、そして毎秒12兆通りの処理能力のあるGPUが搭載。赤信号の判断、人間が飛び出してきたときの急停止、前後左右の確認まですることができます。

現在では、まだまだ完全運転できないようにソフトウェアで制御されています。しかし、テスラ・モーターズのCEOであるイーロン・マスク氏はロサンゼルスからニューヨークまで、まったく人がクルマにさわることなく移動できるようになるだろうと述べています。しかし、上の完全自動運転の動画は何度見ても度肝を抜かれますね。

BMW7シリーズの自動駐車システム

BMW7シリーズの自動駐車システム
BMW7シリーズの自動駐車システム

最後に紹介するのは、BMW7シリーズの自動駐車システム。こちらは駐車の際に、車を車外から操作することができるというものです。2015年に「リモート・コントロール・パーキング」という名称で発表されており、2016年5月にすで実用化されています。

自動駐車システムを量産車に搭載したのはBMWが世界で初めてです。こちらの技術は、BMW7シリーズに初めて搭載され、日本で販売されているモデルにもオプション価格7万4000円で装備することができます。

車外から車を操作できるキー
車外から車を操作できるキー

操作はディスプレイが付いたキーで行います。こちらを使用することで車の前後の移動、エンジンの停止などの遠隔操作が可能です。「リモート・コントロール・パーキング」は、車からの乗り降りが難しい、狭い場所に駐車する際に役立ちます。下車する際に、ドアを隣の車や壁にぶつけてしまうなどの心配をする必要がありません。

上は「リモート・コントロール・パーキング」の使用動画

しかし、まだまだ日本でこの機能を使用するには、注意すべき点がいくつかあります。まず、一つ目にあげられる点は、広い駐車スペースが必要であるということです。狭い場所での駐車が可能とうたってはいますが、実際には車幅の1.5倍以上の横幅がある場所に駐車するように但し書きがついています。7シリーズは車幅が1902mmですので、3m弱のスペースが必要ということになります。

また、駐車場所に対して正面中央の場所に停めてからではないと自動駐車機能を使うことができませんし、前進しながら駐車することを前提に考えられているので、後ろ向きに駐車することが多い日本にはまだ不向きです。しかし、このような技術がもう実用化されているというのは驚きですよね。将来的には、ハンドルの切り返しまでも自動で行い、遠隔操作なしでも駐車をする車も現れるかもしれませんね。

自動車が自動運転で走り、駐車し、走りながら充電も行うようになれば、自分で運転するという人の方が少なくなっていくのではないでしょうか。
自動車の乗り方も、自動車を所有するのではなく、タクシーのように必要なときにだけ呼び出して、使用する...という乗り方が主流になっていくのかもしれませんね。

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