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2016-11-17

2020年までに実現を目指す。日本製自動運転車のグローバルスタンダード化、普及推進のための日本政府の戦略

自動車産業は完成車メーカーだけでなく、部品メーカーといった製造業はもちろん、販売業、保険やリースといった小売業や金融業など非常にすそ野が広く、従事している人も多いことから一国の経済を左右する重要な産業です。

ここ最近、自動車業界では、電気自動車や燃料電池車、自動運転技術といった新しい技術が急速に進展していますが、こういった新しい技術で他国に遅れをとってしまえば、その国の自動車産業だけでなく一国の経済全体に多大な影響を及ぼします。

そのため、各国の自動車メーカーだけでなく、政府も新しい技術の進展、そしてそれに関する国際的ルールの動向について関心をもたないわけにはいかず、関連産業を積極的に支援しようとします。

次世代の自動車である自動運転車について、日本政府の戦略はどのようなものなのでしょうか❓

日本政府は、東京オリンピックのある2020年までに、完全自動運転車の商業化を実現することを目指して、取り組んでいます。オリンピックで世界中から日本に関心が集まるなか、自動運転車や電気自動車、燃料電池車といった次世代自動車をアピールしたい考えです。

そして、2025年ごろには、自動運転車が一般的にも広く普及することを目標にしています。

日本政府が目指しているのは、自動運転車の普及により、2030年までに自動車事故の死亡者数をほぼゼロにまで減らし、そして次世代自動車関連ビジネスにより雇用を生み出し、関連業界の国際競争力を維持することです。

具体的な施策ですが、

1.自動運転車や電気自動車、燃料電池車といった次世代自動車購入時の補助金の導入や研究開発費の助成

世耕経済産業大臣は、次世代自動車購入時の補助金やメーカーの研究開発への支援を検討することになるだろうという見通しを発表しています。

2.自動運転車に関する国際ルール策定への関与

自動運転車については、国際的なルール作りについて、各国が主導権争いをしています。

アメリカ政府は自国の関連産業に有利になるように、独自のルールを策定しようとしていることに対して、他の国、特に日本は、アメリカに有利なルールが国際標準になることを懸念しています。

日本政府は、国連管理下にある自動車規制に関する委員会で、国際共通ルールが策定されることを期待しており、安倍首相も自動運転車で日本が世界で主導権を握るためには、自動運転車に関する国際的ルール作りについて、戦略的にコミットしなくてはならないと認識しており、今年発表された首相官邸の発表する政策ロードマップにも明記されています。

3.世界で最も洗練された自動車交通インフラの整備

自動車が走行するところに、センサーや通信基地の設置をすすめて、交通渋滞を減らし、通行人や自転車の認知をしやすくすることで交通事故がほとんど起こらないような、世界でもっとも先進的な交通システムを2030年までに実現させることを目指しています。

リオでジャイロオリンピックの閉会式
リオでジャイロオリンピックの閉会式

リオデジャネイロオリンピックが終わったばかりですが、閉会式で安倍首相がマリオのコスプレをして2020年の東京オリンピックを宣伝したのは、オリンピックを競技だけでなく、自動車をはじめ先進的な日本そのものをアピールする場にしたいという意図もあることでしょう。

政府が完全自動運転車の実用化を目指す2020年といえば、たった4年後のことですが、世界にアピールする自動運転車や電気自動車、燃料電池車が東京を走り回っているかもしれませんね。

ぜひ、競技だけでなく、自動車にも注目してみましょう。

出典:http://www.autonews.com/article/20161106/OEM06/311079960/japan-inc-steps-up-autonomous-drive-push

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