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2016-11-10

トランプ大統領で自動車業界はどうなる?①電気自動車の普及に与える影響

2016年11月8日に行われたアメリカ大統領選挙では、大方の予想を覆し、ドナルド・トランプ氏が当選しました。

アメリカは日本の自動車メーカー各社にとって非常に重要な市場であり、ITも含め新技術がどんどん生まれてくることから、自動車に搭載される技術にも大きな影響を与える国でもあります。

アメリカ大統領は自国だけでなく、世界の政治や産業にも大きな影響を与えますが、自動車業界にはどのような影響を与えるのでしょうか❓

大統領選挙時の演説やインタビューから、トランプ氏の自動車産業へのスタンスを探ってみたいと思います。今回の記事は、電気自動車の普及についてです。

トランプ次期大統領の自動車産業へのスタンスは❓
トランプ次期大統領の自動車産業へのスタンスは❓

トランプ次期大統領の環境、エネルギーへのスタンス

アメリカやヨーロッパ諸国で電気自動車の開発競争が激化しており、電気自動車の普及も急速に進んでいます。

アメリカではテスラモーターズ、ヨーロッパの自動車メーカーでもメルセデスベンツやBMW、アウディといった有名企業が積極的に投資し、モーターショーに出展しています。

日本では、電気自動車については日産自動車が先行していましたが、先日、トヨタも電気自動車に本格的に参入すると発表しました。

この背景のひとつは、地球温暖化や大気汚染といった環境問題の解決のために、ヨーロッパやアメリカのカリフォルニアといったところで、ガソリン車の排気ガスに対する規制が今後も厳しくなることが予測されているからです。

ところが、ドナルド・トランプ氏は、地球環境問題について、次のようにツイートしています。

地球温暖化に関するトランプ氏のツイート
地球温暖化に関するトランプ氏のツイート
出典 : twitter.com

「地球温暖化という概念は、中国人によってつくられた、中国人のためのものだ。中国人はこの概念を持ち出して、アメリカの産業の競争力を弱めようとしているのだ」

また、今年5月にエネルギー政策についてノースダコタ州で演説を行いましたが、その中で、大統領になったら、石油や石炭といった化石燃料の振興に注力し、石油やガスといった化石燃料は供給過剰気味にもかかわらず、トランプ氏は石炭産業を復活させるためには何でもやる。と表明しています。

地球的環境問題の解決のために2015年に世界各国に合意されたパリ協定(COP21)についても、「国連の地球温暖化対策プロジェクトにアメリカ国民の税金を出すようなことはしない。パリ協定もキャンセルする」とコメントしています。

こうした過去のコメントや演説の内容からすると、環境に配慮し、問題解決のために電気自動車の普及を推進する。ということはなさそうですね。

アメリカの電気自動車への優遇はどうなる❓

オバマ大統領もそしてヒラリー氏の主張もそうでしたが、民主党政権では、環境問題は重要な問題として認識しており、その解決手段として電気自動車の普及を推進していました。

アメリカの電気自動車専業メーカーのテスラ・モーターズも、オバマ大統領が就任した2008年に現在のCEOイーロンマスク氏が就任し、その後、同社は大きく成長しています。

オバマ政権下では、日本のエコカー減税のように、電気自動車への最大7500ドルの税の優遇措置が導入されていましたし、電気自動車の普及のために充電ステーションの設置を一層すすめると先日発表したばかりでした。

電気自動車を視察するオバマ大統領
電気自動車を視察するオバマ大統領
出典 : gm-volt.com

一方、今回の大統領選挙で共和党にもっとも献金した人は、電気自動車普及のための優遇措置を廃止すべきだと主張する人でしたし、トランプ氏自身も、電気や石油、ガスといったエネルギーの種類により、それぞれの事業を不公平に扱うことはしない。つまり電気だけを特別扱いはしない。と表明しています。

はっきりと言及はしていませんが、オバマ政権とは違い、電気自動車普及推進のための税制優遇やインフラ投資の積極化のようなことは、トランプ次期大統領はしないのではないでしょうか。

過去の発言や演説から推測すると、トランプ大統領のアメリカでは、オバマ政権下のように電気自動車の普及が進むとは考えにくく、各国の自動車各社の電気自動車開発、販売戦略にも影響を与えそうです。

出典:https://www.fleetcarma.com/us-election-impact-electric-vehicles/

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