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2016-12-06

座っただけで心拍数を計測する運転席の進化形「スマートシート」。その効果とは?

自動運転や新エネルギーといった新しい技術の進化が急速にすすんでいる自動車業界ですが、今、注目されているパーツのひとつが運転席のシートです。

2011年にフォードが座っただけで運転者の心拍数を計測する運転席のシートを発表して以来、開発競争が進んでいます。

フォードは発表した座っただけで心拍数を計測する運転シート

心拍数を測定する機器としては、アップルウォッチをはじめとしたスマートウォッチが人気となっていますが、それになぞらえて、心拍数を測定する運転席のシートのことをスマートシートと呼んでいる業界関係者もいます。

スマートウオッチが人気となっているのは、心拍数を計測することでトレーニングやダイエットに活かすという目的で購入する人が多いからですが、自動車の運転席が心拍数を計測する目的とはなんなのでしょうか?

心拍数を計測する運転シートの仕組み

スマートシート
スマートシート

心拍数を計測する運転席のシートの仕組みは、健康診断のときに行われる心電図と同じ原理を活用しています。

座席に埋め込まれた6つのセンサーを通して、心臓内の電流を計測します。

フォードが発表したこのシートの特徴は、肌をセンサーに直接接触させることなく、服の上から心臓内の電流を測定できることです。

これにより、運転手は普通に座ったままで心拍数を計測することができ、運転手が表面的には普通に見えても、心拍数に異常があれば事前に検知できる仕組みとなっています。

出典:http://www.mobihealthnews.com/11014/ford-research-unveils-heart-rate-monitor-seats

運転中の心拍数を計測する効果とは?

心拍数を計測して運転者の疲労を事前に察知
心拍数を計測して運転者の疲労を事前に察知

それでは、この運転席のシートがどのように役立つのでしょうか?

一つは、運転者の体調を客観的に把握し、運転に適した体調なのかどうかを、運転手に(またはクルマそのものに)判断させるためです。そしてその結果として、交通事故の抑制につなげることです。

運転手が眠気を感じていないか、疲れはたまりすぎていないか、といったことを把握することはもちろん、交通事故の大きな原因となっている運転中の心臓発作や心筋梗塞の危険性についても事前に検知します。

さらに、異常を検知したらすぐに緊急ブレーキが発動するような応用も考えられます。

自動運転技術との組み合わせも期待

また、技術開発競争が繰り広げられている自動運転車についても、この運転シートは大きな効果を発揮すると期待されています。

自動運転といっても、人間の手をまったく介さない完全自動運転のクルマだけでなく、自動運転は補助的で、人が主に運転するという半自動運転のようなクルマもあります。

この場合、自動運転から人に運転が代わるタイミングがあることになりますが、そのとき、運転席に座っている人が体調的に運転ができるかどうかを判定する必要性が出てくることが予測されています。

例えば、運転手が走行を自動運転に任せて寝ていたが、人の運転に切り替えようとするような時が考えられますが、その場合、寝起きの状況で運転に必要な集中力は欠いていないか?といったことをこの運転シートが検知し、体調によっては、自動運転に切り替えようと思ってもできなくさせるような仕組みです。

心拍数を計測する運転席のシートの実用化の時期は?

フォードや、カナダのマグナ、欧州のFaureciaやアメリカのLearといった大手自動車部品メーカーが相次いで、この運転シートの開発に取り組んでおり、早ければ2018年にも一般の市場で販売される予定とのことです。

心拍数の計測に関する精度をまだまだ高めなければならないなどの課題はあるものの、業界関係者はこの運転席シートに熱い視線を注いでいます。

日本の自動車部品メーカー、デンソーもコード類を使うことなく、運転中の運転手の体調を検知するのに最も信頼できるデータは何か。ということを研究しています。

ネットでの購入で翌日配送や再配送といったサービスが当たり前となっていますが、その一方で配送を請け負う配送会社の担当者に非常な負荷がかかっていたり、高齢者の運転による死亡事故が増えていますが、このような運転シートが早く普及して、交通事故の抑止につながることを期待したいです。

出典:http://www.autonews.com/article/20161114/OEM10/311149989/magna-settles-into-smart-seat-market

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