不具合が多いのはどこのクルマ❓自動車メーカーの過去30年のリコール発生率ランキング
新車に買い替えて気分よく運転していたところにこんな通知が届いたことはないでしょうか❓
不具合が見つかったとする「リコールのお知らせ」。
無償での修理とはいえ、気分のいいものではありませんよね。何度もリコールの通知を受け取ってしまうと、そこの自動車メーカーのクルマなんか二度と買わない。と思ってしまいます。
一般に日本の自動車メーカーは品質が高く、不具合が少ないという理由で人気があり、逆にそうでないと言われているメーカーの自動車が人気がないのは万国共通です。
しかし、「○○のクルマは不具合や故障が多い!」というのは印象や偏見だったりしませんか❓
客観的に自動車メーカー別の不具合の発生率の高さを確認するために、過去30年のデータに基づいた、自動車メーカーのリコール率ランキングが作成されました。
作成したのは、アメリカの自動車調査サイト、iseecars.comです。
さっそく見ていきましょう。
自動車メーカーのリコール発生率ランキング
これによると、全自動車メーカーでは、過去30年で、自動車が累計で473百万台販売されたのに対して、リコールの対象となったのは527百万台となっています。
販売台数1000台あたり1115台がリコールの対象となっています。
リコールされたクルマが累計販売台数よりも多いのは、同じ車が複数回リコールされていることをカウントしているからです。
これによると、もっともリコール率の低い自動車メーカーはポルシェで、1000台の販売台数のうち531台がリコールの対象となっています。
以下、メルセデスベンツ(624台/1000台)、韓国の起亜自動車(788台/1000台)、テスラモーターズ(936台/1000台)、マツダ(955台/1000台)と続きます。
逆に悪い方を見ると、最悪がフォルクスワーゲン(1805台/1000台)、クライスラー(1422台/1000台)、ホンダ(1307台/1000台)、ヒュンダイ(1266台/1000台)そしてBMW(1196台/1000台)となっています。
最近問題となった排ガス不正問題や、タカタのエアバッグの不具合が原因となったことで、フォルクスワーゲンやホンダの順位が低いのが目につきます。
日本勢は平均よりはいいですが、目立ってランキングがいいという感じでもないですね。
リコール理由で重度の不具合が占める割合の高いメーカー順位
1985年以来、リコールされたクルマのうち、その不具合の程度が重度なものの占める割合でランキングしたものが上の表です。
重度の不具合とは、その不具合が死亡やケガ、衝突、発火をもたらす可能性があるもののことです。
全自動車メーカーの平均は88.1%となっています。
これによると、リコールのうち重度の不具合の占める割合が低かったのがボルボで71%、以下、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、クライスラー、スバルとつづきます。
逆に重度の不具合の占める割合が高かったのが電気自動車専業メーカーのテスラモーターズで、100%です。以下、ヒュンダイ、日産、ホンダ、起亜自動車と続きます。
リコールの発生率が改善された自動車メーカーランキング
最後にリコール発生率の改善具合のランキングをご紹介します。
直近の5年間(2012-2016年)とその前の5年間(2007-2011年)とを比較し、リコールの発生率が改善された(改悪された)割合で順位付けしたものが上の表です。
両方の期間を比較すると、改善された自動車メーカーは3社しかなく、もっとも改善されたメーカーはボルボ、以下、フォルクスワーゲン、フォードとなっています。
自動車メーカー全体ではむしろリコールは増えており、全体平均では122%も発生率が高まっています。
もっとも悪くなっているのが、もともとリコールの発生率が低いポルシェ、以下、マツダ、GM、クライスラー、起亜自動車となっています。
ランキングを見て意外に思ったり、やっぱりと思ったなど、感想はさまざまだと思います。
アメリカでのデータとはいえ、車選びの参考になるのではないでしょうか❓
出典:http://blog.iseecars.com/2016/11/03/which-automaker-has-the-best-recall-rate-or-timeliness/